公開: 2020年4月22日
更新: 2020年4月22日
ネアンデルタール人の集団もホモサピエンスの集団も、洞窟(どうくつ)の中に住んでいました。その両者は、草原や森の中の獲物を捕まえて食べていました。ネアンデルタール人は、がっしりとした身体を使って、動物を倒して、食べていたようです。ホモサピエンスは、最初は小さな動物を捕まえて、食べていたようです。
数も少ない大型の動物を捕らえるネアンデルタール人は、集団が食料にする動物をとるために、一つの集団が獲物を追う場所を大きくする必要があります。そうしないと、十分な食べ物をとることが難しくなるからです。このことから、集団の大きさも小さくなります。
植物を集めたり、小動物を捕まえたりするホモサピエンスは、多人数で動物を追いかけて、わなに追い込んだりするので、集団の大きさが大きな方が有利です。このため、ホモサピエンスの集団は規模が大きくなったと考えられます。
ホモサピエンスの集団でも、狩りの道具が進歩して、大型の動物を追いかけるようになると、狩りでとれる食べ物の量が増えるので、さらに数の多い人々からなる集団を作ることができます。そして、その集団には、狩りには参加できない子供や老人も一定の数、含まれるようになります。
特に、女性が子育てに専念(せんねん)できるようになると、次の時代をになう集団のメンバーを多く養えるようになるため、ますます集団の規模は大きくなります。反対に、狩りの道具の進歩が遅く、集団の規模を大きくしにくかったネアンデルタール人は、ホモサピエンスのように人口を増やすことができなかったと考えられます。、